猫の白血球の数値が高い

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開口呼吸で動物病院を受診した際の血液検査で判明した、OK氏のもうひとつの健康問題である白血球数値異常のお話。

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白血球の数値が高いとどうなる?

 「白血球の数値が高い」獣医師からそう言われても、それが一体どう問題なのかあまりピンとこなかった私である。

 獣医師の話を聞くと、白血球が高いということはおそらく身体の中で炎症を起こしているという可能性を示しているとのこと。その場合、炎症の治療をすると数値は元に戻るそうだ。炎症治療をしても数値が下がらない場合は腫瘍性のものである疑いがある、とのこと。

 そして腫瘍性かどうかを調べるためには、白血球を詳しく検査すると、ある程度の可能性がわかるそうだ。
 完璧に調べるには、設備の整った大学病院で骨髄液を採取して検査する方法があるとのことで、OK氏と暮らし始めて3週間ほどの頃の私は「腫瘍性が疑われる場合は大学病院で検査してもらいたい」と即答した。
 即答する飼い主はあまりいないのか、獣医師は少し驚いていたようだが「もし大学病院を受診されるのであれば紹介状を書きます。でもまずは炎症を疑って薬を飲むことにしましょう。」と言った。

 猫と暮らして3年経った今ならあの時獣医師が驚いた理由も、即答する飼い主が少ない理由もわかる私だが、この時はOK氏という猫の心理よりも飼い主としての自分の責務を優先させていたのであった。

薬を2種類処方される

 私はすぐにでも大学病院に行ったほうが良いのではないかとも思ったが、OK氏自体の体調が悪いわけではなかったので、ひとまず獣医師の治療方針で進めてもらうことにした。
 4日間のステロイド薬(1日1回)と2週間の抗生物質(1日2回)の内服薬を処方してもらった。獣医師は「おそらくこれで治るのではないかと思います」と言っていた。

 薬は錠剤だったが、OK氏を押さえて口を開き飲み込ませる・・・という技をとても出来そうになかった。
 なので、錠剤を砕いてちゅーるに混ぜて与えても問題ないかを獣医師に聞くと、「今回の薬は砕いて与えても大丈夫です」との返答だったので、砕いて与えることにした(※胃腸薬など、薬の種類によっては砕いてはいけないものもあるそう)。

 薬を砕く際には、100均で打っているミニすり鉢がとても使いやすかった。本当は乳鉢を使うと一番良いのだろうが、東急ハンズが近くに無いので、すぐに手に入るミニすり鉢を使用することにした。
 すり鉢だけれど、"すりこぎを回して擦る"というよりは"上から垂直にすりこぎで押しつぶす"ようにすると、すり鉢の細かい溝に入った薬を掻き出す手間が最小限で済む。ただでさえ小さい錠剤なので、極力ロスしないようにしたいもの。すり鉢の溝に入った薬は、つまようじで丁寧に掻き出した。

 警戒心の強いOK氏なので、薬のにおいや苦みなどに反応して食べないかもしれない・・・という不安のなか、OK氏は薬入りちゅーるを普通においしそうに平らげていた。こんな時にちゅーるというものは本当にありがたい。

錠剤を砕いてちゅーるに混ぜる方法
数値が下がらない

 そしてきっちり薬(ちゅーるに混ぜた)を与えて2週間後に再び病院に行き、血液検査を受けると、またもや白血球の数値は高かったのであった。獣医師も、この検査結果は意外だったようで、「うーん・・・」と少し考えていた。

 こうなってくると腫瘍性の疑いが出てくるわけであるが、ある程度の可能性を調べるために塗抹検査なる検査をすることになった。
 このかかりつけの動物病院では簡易的な塗抹検査しかできないとのことで、詳細な検査は外部検査機関にしてもらうことになった。ちなみに、病院内での簡易的な塗抹検査では、リンパ球の形も正常とのことで、おそらく腫瘍性では無いでしょうとのことであった。もちろん骨髄検査をするまでは可能性がゼロとは言い切れないのですが、とも。

 この塗抹検査については、こちらの外部サイト『みんなのどうぶつ病気大百科』https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/ に説明が載っているので、下記に引用させていただきます。

2.血液塗抹検査
 貧血や白血球の増減、血小板数に異常がみられるときは、原因の特定あるいは推測のために血液塗抹検査を行います。血液をスライドガラス上に薄く均一に広げ、染色をして、血液の細胞成分を顕微鏡で直接観察します。赤血球の形態、白血球を構成する好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球が、それぞれどのくらいの割合で含まれるか(白血球百分比)、異常な白血球の有無、血小板の数や形態などを調べます。

出典:みんなのどうぶつ病気大百科 検査について知ろう(1)<一般的な血液検査> https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/1426

 ちなみに、このときのOK氏の白血球数は「23600/μL」で、猫の正常値の範囲は「5500~19500」である。こう見ると、上限から4000高いということはわかるが、中央値がわからないので、どのくらい異常であるかの程度が私にはよく理解できなかった。しかしたくさん猫を診療してきた獣医師が「高いですね・・・」と何度も言っていたので、高いのであろう。

詳細な検査の結果

 そして2.3日後に獣医師から検査結果が出たとの連絡を受け、結果を聞きに行った。

このときの塗抹検査の結果はというと、
「軽度の好中球増加症」
「中等度のリンパ球増加症」
という診断であった。

 外部検査機関からの診断書を読むと、軽度の好中球増加症はストレス反応などで見られるが、軽度の炎症に関連している場合もある、とのこと。
 そしてリンパ球は、目立った異形性は無く、抗原刺激に反応した反応性リンパ球と思われる、とのこと。しかし、可能性は低いが腫瘍の可能性は完全には排除できないので、定期的に検査をして経過観察を、とのことであった。

 そしてかかりつけの獣医師も、今の状態であれば、猫の負担を考えると大学病院での骨髄検査よりも経過観察をするほうが良いと思う、との意見であったので、そうすることにした。

大学病院の受診は慎重に考える

 OK氏の白血球が高いということが判明してから半月あまり、大学病院での検査について私なりに調べたり聞いたりしていたのだが、やはり猫への負担が相当大きいようであった。知らない場所に行くというだけで猫にかかるストレスは大きいが、そのうえで全身麻酔をかけられたり、目覚めたら体が痛くて、知らない匂いに包まれているのである。

 そして猫を大学病院で検査をしてもらったことがある飼い主の方の話を聞く機会があったのだが、その方いわく検査中の猫には付き添うことができず、猫を預けたら「3時間後に迎えに来てください」と言われるだけだった、とのことであった。
 検査をする側からすると、飼い主が付き添うことによって猫の精神状態がかえって不安定になってしまうことがあるので、それを防ぐ目的もあると思うが、やはり飼い主側からすると付き添うことができないのは不安が大きい。

 想像すればするほど、先日「大学病院で検査してもらいたい」と即答した自分の浅はかさに呆れた・・・。緊急性が高い場合や病気の可能性が高い場合はもちろん高度医療を受けたほうが良いとは今でも思うが、そうじゃない場合は「猫の生活」というものを第一に考えなくては、と反省した。ついつい人間の尺度だけで物を考えてしまうが、猫には、その猫その猫が大切にしている生活がちゃんとあるのである。それを壊してまでする価値があることなのかどうか、人間の尺度を持ち出すのはその価値判断をする必要がある時だけにしようと思った。

別件でステロイドの効果を確認

 経過観察で様子を見ることにすると決めたときに獣医師に助言を受け、「最初は1、2か月に1回血液検査をする感じにして、数値を見ながら安定しているようであれば半年に1度、年に1度とという感じで徐々に間隔を伸ばしていきましょう」という結論になった。
 ステロイド薬を服用すればおそらく白血球の数値自体は下がるので、数値が異常に高くなった場合には、そういう対処の方法を取りましょう、という緊急時の提案もしてもらった。

 ・・・その矢先である。まさにその日、病院から帰宅して数時間経った夜にOK氏の両おでこ(猫の両耳の前の毛が薄くなっている部分)にすごい湿疹が出たのである。

「耳の前に現われた湿疹」のイラスト

 もともと毛の薄い部分がさらにまだらに脱毛し、ところどころに赤い湿疹とかさぶたが出来て、あらわになった地肌はピンク色になっていた。

 やはり何かの病気だったのだろうかと不安を抱えながら、次の日に再び動物病院へ行き診察してもらった。
 が、結果的に何らかのアレルギー反応ではないか、という診断であった。おそらくは蚊に刺されたのではないか、とのこと。

 猫は湿疹が出る部位によって、だいたいの原因がわかるそうで、蚊に刺されたときのアレルギー反応は、刺された部位ではなくて両おでこ(猫の両耳の前の毛が薄くなっている部分)に出るのだそう。
 とりあえず湿疹がひどいということでステロイド薬を内服することになった。「目的は違うけど、ステロイドで白血球が下がるっていう話をしていた矢先にステロイドを使うことになりましたね・・・」と獣医師は苦笑していた。
 前回と同じステロイドの錠剤(1日1回、1/2錠の服用)を4日分処方してもらい、その日は帰宅。

 そして4日間しっかり薬を飲ませたが、マシにはなったもののいまいち湿疹が完治しない様子なので再び病院で診察してもらうことに。
 追加で6日分のステロイドの錠剤を処方してもらうことになった。今回は1日1回、1/4錠の服用となった。

 このとき獣医師から、「湿疹の具合が良くなっていれば、ステロイドを服用している間に血液検査をしてみませんか?」との提案を受けた。白血球が高いときにステロイドがしっかり効果的に働くことを確認しておくと、いざ急性に数値異常が発生したときに飼い主も安心できると思うし、獣医師自身もできれば確認しておきたい、とのこと。
 それはその通りだなと思い、その提案を受けることにした。

 というわけで、その5日後に血液検査を受けるために動物病院へ。おでこの湿疹は完治と言っても良いほど状態が良くなっていた。
 この日の血液検査の結果は、白血球の数値が16400であった。ちゃんと下がっている。高めではあるが標準の範囲内に収まっている。ステロイドがしっかりと効くことが確認できたので、獣医師は安堵した様子であった。
とりあえずおでこはもう大丈夫でしょうとのことであった。

 そしてこの日は、初めて寄生虫の予防薬「レボリューション」を処方してもらうことにした。完全室内飼いのOK氏であっても、今回のおでこの湿疹に現われたように、蚊に刺されることがあるということが身に染みてわかったのである。それはフィラリアにかかってしまう可能性がある、ということでもある。OK氏がかかっている動物病院では5~12月までの期間、予防薬を使用することを推奨しているので、私もその通りに使用することにした。

薬の効果が切れると、また数値は上がる

 次に血液検査を受けたのは、それから2ヶ月後ほど経った頃。
 この時の血液検査の結果は、白血球の数値が20600であった。やはりステロイドをやめると高くなってしまうようだ。獣医師いわく、薬で数値が下がったら、そのまま安定してくれることもあるのだそうだが、OK氏はどうやらそうではなかったようだ。OK氏の体内で何が起きているのか謎である。
 とりあえずこの時も、塗抹検査で白血球の形に異常がないことを確認してもらったので、引き続き経過観察することに。

 そしてその次に血液検査を受けたのは、それから4か月後。
 この時は、また詳細な検査をしてもらうために血液を外部検査機関で調べてもらうことに。

結果は、
「軽度の好中球増加症」
「軽度のリンパ球増加症」
であった。

 前回詳細な検査をした時はリンパ球増加症が中度だったので、少し改善されたのであろうか・・・。
 しかし白血球の数値は27600、いよいよ高くなってきた。

 診断書を読むと、好中球の増加は慢性的な炎症やストレスで見られると書いてあった。ここは前回と同じようなコメントである。
 そして、前回よりも反応性リンパ球は減少している、とのこと。引き続き経過観察を、とのことであった。

 白血球の数値が高いので、動物の病気に詳しくない私としてはそこに目を奪われてしまうのだが、獣医師や検査機関からの診断書からは、そこまで危機的な印象は受けなかった。とりあえずOK氏自体はいつもどおり元気も食欲もあるし、数値よりもそこに着目したほうが良いのか・・・。

それにしても上がりすぎ

 その次に血液検査を受けたのは、その5か月後。この時も、詳細な検査をしてもらうために外部の検査機関で血液を調べてもらうことに。

結果は
「中程度の好中球増加症」
「軽度の単球増加症」
「中程度の血小板増加症」
であった。 ・・・なんか増えてない?しかも悪化してない???

 さらに白血球の数値は32600であった。これは現時点においてもOK氏の人生(猫生)におけるベスト(ワースト?)スコアである。
 私は数値にビビった。さすがにやばいんじゃないかと。

 診断書には、もはやおなじみの炎症&ストレスの説明と、以前よりも好中球と単球が増加しているので、臨床的に炎症性疾患が疑われるようであれば他の検査を推奨する、と書いてあった。そして血小板が多く観察される、とのこと。これは様々な病態に関連して認められ、一般的には炎症や腫瘍性疾患、貧血や鉄欠乏でもみられるそうだ。そのほかの原因としては、骨髄球系の腫瘍などがあり、臨床的に疑われるようであれば骨髄検査が必要である、とのことであった。

 前回よりも明らかに深刻度が増している診断書の報告が、ビビッている私に心理的な追い打ちをかける。しかしやはり獣医師は冷静である。
 診断書には「臨床的に疑われるようであれば」との文言が2回登場しているが、獣医師によると、初回からそうなのだが、臨床的な疑いが無い・あるいは見つけられていない状態なのだそうだ。
 今回の検査結果だけでいえば、大学病院で検査してもらうというのも現実的な話にはなってきているが、今回はたまたま数値が高くなった可能性もあるので、来月もう一度血液検査をして、その結果を見て考えましょう、ということになった。

 このときはすでにOK氏と暮らしてから1年以上経っていた。OK氏という猫を知れば知るほど、大学病院での検査というものに対して私には距離が出来ていたのであった。ただ、それでも数値のインパクトは強く、いよいよ決断しなければならない状況なのかと不安で心細いときに、この獣医師の提案は専門的な立場から、とても客観的に私の心を落ち着かせてくれた。
 そしてやはり救いなのは、OK氏が相変わらず白血球の数値以外は健康そのものなことであった。

 が、しかしである。

なんやかんやで時が流れる

 その健康だけが希望であったOK氏が1ヶ月後の血液検査の直前に特発性膀胱炎になったのである。この特発性膀胱炎の闘病記はまた後日記事に書くが、かなり壮絶なものであった。
 結局、血液検査の前日に特発性膀胱炎治療のためのステロイド注射を打ったので、検査結果は白血球の数値がぐんと下がって20200になっていた。
 これには獣医師も私も「でしょうね・・・」としか言えなかった。再びステロイドの効き目を確認しただけの検査になってしまったが、数値に影響を受けまくりな私は一時的にでも正常に近い数値になってくれるとやはりホッとしてしまう。

 この時期は、慢性的な白血球増加症はひとまず置いておいて、目の前に突き付けられている特発性膀胱炎の闘病に必死になっていた。完治までかかった期間は1か月半ほど。OK氏も膀胱炎との闘いや病院通いに疲れただろうと、しばらくはゆっくり気ままに過ごしてもらうことにした。

 それから3、4か月経ち、2020年が明けて数か月の頃。そろそろ血液検査を受けに行くかという矢先に、新型コロナウイルスがパンデミックを起こして、世の中がパニックになったのである。
 パンデミックが起きて間もない頃に、「猫が新型コロナウイルスに感染すると重篤な症状になる、治っても重度の後遺症が残る可能性」のような記事を読んで、私はかなり神経を尖らせるようになった。もうすぐ収まるだろう、もうすぐ収まるだろう、と様子を見ている間に緊急事態宣言が出されては解除され、出されては解除され、時が過ぎていった。

 OK氏の年に一度のワクチン接種の時期が巡ってきたが、動物病院のお知らせで「成猫は多少過ぎでも大丈夫なので、この時期は来院することで密になってしまうのを避けるほうが重要」みたいな文章を読んだため、とりあえずワクチンに関しては焦らないようにした。
 しかしその後も一向にパンデミックは収まらず、OK氏のワクチン接種の時期から5か月ほど過ぎた頃に一度、ワクチンの相談もかねて動物病院に血液検査をしてもらいに行くことにした。

謎の完治?

 最後に血液検査をしてからすでに1年以上過ぎている。膀胱炎やパンデミックで忘れかけていたが、とんでもなく悪化している可能性が頭をよぎる。院内での検査結果が出るまでの十数分、血液を採取されてナーバスになっているOK氏の入ったリュックを抱えて待つ。

 名前を呼ばれて、結果を聞くために診察室に入ると、なんと!私の悪い予想と正反対の結果が出ていた。
 獣医師は首をかしげながらも顔がほころんでいた。私は安堵で脱力した。夢心地のようで、地面から2cmくらい浮いていたと思う(※体感)。

 検査結果は、白血球が9900であった。超標準である。なぜ改善したのか、その理由はわからないが、結果として数値が正常になった。

喜びで身体が浮くイメージ

 ただ、この時はたまたまなぜか数値が正常だっただけかもしれない、という可能性はあるので、また日を置いて血液検査をしようと思った。しかしその後もパンデミックが収まらず、機会を伺っているうちに半年ほど過ぎていった。

 そして、つい先日東京で3回目の緊急事態宣言が解除されたのを機会として、再び血液検査を受けに行ってきたところ・・・結果は白血球7200であった!獣医師も、これは完治として良いでしょうとのことであった。
 ただ、やはりそれでも1年に1度は血液検査をして様子を見ることにした。数値が上がったり下がったりする原因が不明な以上、これから先も原因不明でまた数値が上がる可能性があるからだ。

 とはいえ、私はとても安堵した。

個人的に原因を考察

 そしてここで、私なりにOK氏の数値が正常に戻った理由を探してみると、思い当たるのは「ストレス」である。とにかくOK氏は臆病で警戒心が強く、何らかのトラウマも抱えているっぽいので、動物病院で体を押さえつけられて(保定されて)の採血ということに対して、他の猫よりもストレスを強く感じている可能性がある。

 そして通常、猫の採血は首の血管からするらしいが、OK氏の場合は首の血管が見えにくいタイプだそうで、後ろ足から採血をしていることも、通常の採血より心理的身体的に負担がかかっているのかもしれない。

 そしてさらに、採血時は毎回私も一緒に診察室に入って立ち会っていたのだが、正常な数値だった最後の2回の採血時は、新型コロナで密を避けるために採血時は飼い主は診察室に入ることができなかった。そのこともOK氏の精神面に影響を与えている可能性がある。
 しかも、私が同席しなかったこの2回の採血時にはOK氏の首から採血することができたらしいのである!獣医師は言いづらそうに「ひょっとしたら診察の時に飼い主さんが一緒に居ないほうが気持ちが安定するタイプの猫さんかもしれませんね・・・」と言っていたが、たぶんその通りなのではないかと思う。
 私が同席している際に採血される時のOK氏の心情としては「あんた味方なのになんで助けてくれないのさー!!!」というストレスが生まれている可能性がある。

 ストレスが原因で、そこまで瞬間的に白血球の数値が上がるものなのか?とも思うが、ストレスというものは時に驚くほどの作用を生物にもたらすことがあるという事例はいくつか耳にしたことがあるので、ありえないことでもないと思う。もとよりストレスを感じやすいOK氏であるから、なおのことである。

 というわけで私はストレスが白血球の数値を上げた原因なのではないか、と思っている。次回からも採血時には同席しないようにして、数値が正常な範囲内で安定するようであれば、一度同席してみて結果に影響があるかどうかを調べたいと思う。

 白血球の数値が慢性的に低い場合と比べて、慢性的に高い場合の情報がなかなか見つけられなくて心細かったので、同じような状況の方の参考になればと、今回この記事を書きました。
 白血球の数値が慢性的に低い場合は吐いたり熱が出たりといった身体的な症状が出るそうなのですが、高い場合(炎症や腫瘍性の場合は除く)はこれといった身体的な症状は無かったので、そういうのも情報が無い理由ではないかと思います。

 もし猫の血液検査で白血球の数値が高かった場合は、飼い主が同席する場合としない場合で数値が変わってくる場合もあるかもしれないので、獣医師と相談して採血時の状況を変えてみるのも、原因を絞るためのひとつの方法かもしれません。

(ライター:たてめ)
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