滲出性中耳炎が治らないまま大人になり中年を迎えたライターが、年齢ごとの症状や痛みの出方の違いなどを書きました。急性症状が起きた時に市販薬を使ってみたレビューもあります。
小さい頃に滲出性中耳炎になった。それから35年以上経った現在も、私は定期的にこの滲出性中耳炎の急性症状を繰り返している。
発症したのは幼稚園に通っていた頃で、ある日の朝目が覚めると顔が浸出液でべたべたのカピカピになっていた。
私は眠るとよくよだれを垂らすので、「今日はすごい大量のよだれが出たなぁ」と思っていただけだったのだが、母と顔を合わせた時に「どうしたのそれ!?」と驚かれて初めて異常に気付いた。
ここからは私は記憶が無いのだが母に聞いた話によると、さっそく当時住んでいた地域の総合病院で診てもらったところ滲出性中耳炎であるとの診断だったようだ。
その後すぐに大きな都市へ引っ越すことになったため、地域の病院で都市の大学病院の耳鼻科を紹介してもらうことになった。
私の耳鼻科の記憶は、ほぼほぼこの大学病院にある。
小学校低学年・中学年の時は割と急性症状が起きる頻度が高く、毎週のように病院に通っていた。
専門外来だったため、水曜日の午後しか診療しておらず、病院へ行く日は給食前に学校を早退するのだが、当時の私は学校も嫌いだし食事を摂ることも大嫌いだったため、給食を食べずに帰ることができるのが本当に嬉しかった。
そして、この大学病院は医師も看護師さんも聴力検査をする人も皆とてもやさしかった。
予約をしていても2時間ほど待たされるのが当り前のような感じだったが、学校に居るよりも居心地が良かった。
診察はというと、小学校低~中学年と高学年では治療が変わった。
小学校低~中学年では、毎回必ず先生の合図でコップの水を飲むように言われ、水を飲むと同時に片方の鼻に入れられたポンプのようなものをシュコッと押されて鼻から空気を入れられるのだが、それがとても痛かった。
口から鼓膜にかけての顔面の内側が何とも言えず痛くて、この痛みは数分間尾を引いた。
私は片方の鼓膜に穴が開いていて、片方の鼓膜は凹んでいたのだが、その凹みを治すためにこの痛い作業をする必要があったのだ。(※調べてみたところ、この作業は「耳管通気」というものらしい)
この処置を嫌がって泣いて困らせたこともあったが、とにかく医師も看護師さんもひたすらやさしかった。でも最後には絶対にこの作業をやらされたけど。石を真綿でくるむようなやさしさだった。
しかし小学校高学年になるとこの痛い処置をされることはなくなり、変わりに鼻に細くて長い金属パイプを奥まで入れて空気を送るという処置を受けるようになった。
鼓膜の凹みを治す目的は変わらないけど、水を飲むときのような痛みも感じないし、私としてはこちらの処置のほうがとてもラクだった。
さて、先述したように私は現在も片耳の鼓膜に穴が開いていて、もう片側の鼓膜は凹んでいる状態なのだが、はじめから片側の鼓膜に穴が開いていたわけでは無く、これは鼓膜切開を繰り返したことで穴が塞がらなくなったということである。
小学校低~中学年の頃は、とにかく頻繁に鼓膜内に浸出液が溜まっていたため、2~3か月に1度くらいだと思うが(正確な記憶が無い)鼓膜切開をして両耳の浸出液を排出していた。
「切開」と聞くとたいそうな外科的処置な感じがするが、私は手術感は一切感じなかった。
準備としては、切開する側の耳に麻酔液を入れて数分間横長のイスに横になるだけだったし、その後いつもの耳鼻科用診療イスに座って、切開する側の耳を医師に向ける感じで真横を向いてじーっとしていると、医師が何やら耳に入れて、その後吸引をして、すぐに処置は終わった。普段の診察の延長といった感じ。
その後も痛みを感じた記憶は無いが、医師には安静にするようには言われたので、切開当日は家でおとなしくしていた。
小学校高学年になると、鼓膜に「チューブ」を入れてみてはどうかと医師から提案された。
医師の話を聞く限り、このチューブの効果はすごそうだった。浸出液も溜まらなくなるし聴力も改善するとのことで、診察に同席していた母も乗り気であった。
そんなわけで、チューブを装着することになったのだが、これが残念ながら私には合わなかった。
浸出液が溜まらなくなったのかは実感としてはわからなかったが、「聴力の改善」に関して問題が発生したのだ。
結果的に言うと聴力は改善したのだが、改善しすぎたと言うか何と言うか・・・。私には聴こえすぎたのだった。
とにかく世の中の音の全てが聴こえるくらい、いろんな音が聴こえるようになってしまった。じっとしてても空気が動く音が聴こえる。
常に音、音、音が聴こえて逃れられない。夜は眠れるはずもなく、耳栓をして少し音を防いでみたがずーっと頭痛がするようになってしまった。
母にそれを訴えたものの、最初は「それが普通の聴こえ方だから、慣れるまで我慢しなさい」と言われた。
しかしやはり3日経過しても慣れること無く頭痛もひどいため、次の週にまた耳鼻科へ行くことにした。
しかししかし、病院でも医師に母と同じことを言われてしまった。
どうしてもイヤだったら外すこともできるけど、まだチューブを入れて1週間しか経ってないから、もう少し様子を見てみたら良いのではないか、とのこと。
私としてはこの1週間は寝ても覚めても地獄のような日々だったので、すぐにでも外して欲しかったのだが、母と医師からダブルで説得され、自分の意見を通すことを諦めた。
その後待っているのはまた地獄のような時間、本当に辛かった。
結局、それから2週間経っても聴こえまくる音に慣れることは無く、病院でチューブを外してもらった。
医師は残念そうだったし、母は手間も費用も時間もかけたことが無駄になって不愉快そうだった。そして私は聴こえまくる世界から解放されてとても気持ちがラクになった。
「聴力の改善」という言葉は一見良いことのように思えるが、上記のことを経験したことで、私にとっては必ずしも良いことでは無いということを思い知った。
生まれた時から問題なく標準の聴力を持っていれば話は違ったかもしれないが、「聴こえにくい」という日常の中で育った私には、「標準の聴力」がもたらす環境はうるさすぎた。
もちろん、滲出性中耳炎を患っている大多数の方にとってチューブは有効な治療方法なのだと思う。なのでチューブを入れることを考えている方は、一度入れて経過を見るのが良いのではないかと思う。
「よく聞こえるようになった」という喜びを感じる可能性だってあるのだし、その機会を逃すことはとても惜しいことだと思う。
ただ、私のように聴こえすぎて辛い場合は、あまり長い期間我慢をせずにチューブを取り除いてもらった方が良いのではないかと思う。ましてやそれが子供の場合は、どうか保護者の方が「聴こえすぎて辛くはないか」を確認して欲しいと思う。
小学校高学年になると、だいたい年に1回くらいのペースで急性症状が起きる程度になった。しかし急性症状が出た際には盛大に耳だれが出た。そしてそれはだいたい2週間ほど続いた。
私は耳も皮膚も弱いので、プールの授業は見学していたのだが、プールに入っていたらもっと高頻度で急性症状が起きていただろうと思う。
医師からはどうしてもプールに入りたいなら入っても良いとは言われていた。しかし、耳栓を必ず付けることと、プールに入った後は必ず診察を受けに来ることが条件だった。
私の母は働いていたので、プールの度に病院に通うことは時間的にも金銭的にも難しく、また私もプールになど入りたくもなかった(運動は嫌いじゃないが体育は苦手)ので、プールはパスすることにしたのだ。
中学生になると、年に1回ペースで大量に出続ける耳だれが苦痛になった。
友達との会話もうまく聞き取れないし、耳だれが出ていることを周囲に気付かれたくなくて、脱脂綿とビニール袋を胸ポケットに忍ばせて、気付かれないように耳に入れている脱脂綿を交換していた。
思春期の女子には地味に辛い病気だったぜぇ・・・。
それから20歳くらいまでは相変わらず年に1度急性症状が出るペースが続き、20代、30代は2~3年に1度急性症状が起きる程度になった。
そして40歳になると急に年2~3回ペースで急性症状が起きるようになってしまった。これが老化なのか、抵抗力が弱まっているのかもしれない。
30代中盤の頃に住んでいた地域で急性症状が起きた際にかかった病院の医者がえらい高圧的で怖かったので、それがトラウマになり長らく耳鼻科に行けなくなっていたのだが、現在住んでいる地域ではとてもやさしい医師が居る病院を見つけることができたので、耳だれが出たらすぐに病院に行くようになった。
やはり対応が早いと症状もそこまで悪化せずに治りも早くなる。
急性症状が起きて病院に行くと、毎回「タリビッド」という抗生物質の点耳薬を処方してもらうのだが、これを2週間くらい朝晩続けると治る。
症状がひどかったり、風邪症状などがあったりする場合は、これに抗生物質の飲み薬も加わる。
タリビッド点耳薬は、無色透明の水のような液体の抗生物質の薬である。厳密にいうとわずかに匂いはある(無香料の目薬っぽい感じの匂い)けれどほぼ無臭でとても使いやすい。
「タリビッド」の使用方法は、各病院によって多少説明が異なる。
一応「タリビッドの使用方法」というイラスト付きのマニュアルが書かれた紙を薬局ではもらうのだが、そこには「薬液を数滴耳に入れる」とある。この「数滴」が病院によって異なるのだ。
私が20歳まで通っていた大学病院では「8滴入れて、10分置く」と言われ、両耳1週間分としてタリビッドを3本処方されていた。 そして今通っている耳鼻科では、「3滴入れて、5分置く」派の看護師さんと「5滴入れて、5分置く」派の看護師さんがいるが、片耳1週間分としてタリビッド1本を処方される。
ちなみに「5滴」を1日2回片耳だけに使用すると、ちょうど1週間ぴったりで1本使い切る。
なので「5滴」が今通っている病院での正解なのかな・・・と思って、私は基本1回5滴入れて使うようにしている。そして耳だれが止まって少し耳が詰まっている程度に調子良くなってきたら3滴にしたりする。この使い方が正しいのかは謎。
インターネットでタリビッドの使用方法を調べてみたところ、添付文書を掲載しているページを発見しましたので、下記に一部引用してご紹介します。
“6. 用法及び用量
通常、成人に対して、1回6~10滴を1日2回点耳する。点耳後は約10分間の耳浴を行う。なお、症状により適宜回数を増減する。小児に対しては、適宜滴数を減ずる。”
40代前半の現在、タリビッドを使用した場合において急性症状が治まるまでに要する期間は、悪化するまで放置してから使用した時で約2週間。耳だれが出始めた当日から使用した場合だと1週間程度。
そして急性症状が治まった後、耳の詰まった感じはその後1~2週間ほど続く。
私はどうも感覚過敏なところがあり、軽度であっても耳の詰まった感じがとても耐えられないほど不快なため、治るまでは常に音が詰まって聴こえる方の耳に滅菌ガーゼを丸めたものを詰めている。
詰まった感じの音が聴こえるぐらいなら、いっそ何も聴こえないほうがストレスを感じなくて済むのだ。
痛みに関しては、20代くらいまでは気にならなかったのだが、30代後半くらいから気になるようになってきた。
耳だれが鼓膜内に溜まってくると、その圧で痛みを感じるようになり、耳だれを外に出そうと思って耳だれが出る方の耳を下にして横になると、さらに圧が高くなりまた痛みを感じる。
耳の下にティッシュを何重にも重ねて置くと、鼓膜に開いた穴から直接ポタポタと浸出液がティッシュに落ちて染み込む音が聴こえ、それがまた何とも不快で仕方ない。
鼓膜から外耳道を伝って耳だれが降りてくる場合もあるが、これはこれで外耳道を生温かい液体が伝う感じが不快で、しかもアトピーの影響で外耳道が痒くなるというオマケ付きである。
中学生くらいの時は痛みを感じなかったこともあり、病院に行くのがイヤで自然治癒を待ったが、それにかかった期間は1か月くらいだったと記憶している。
そのうち激しい急性症状は最初の2週間くらいで、あとは少量の耳だれが出続ける感じであった。徐々に耳だれの量が減っていって、気付けば治っていた。
先述したように30代からは痛みを感じることが多くなり、体力も無くなって何だか熱っぽくもなったりして、とても自然治癒を望めそうも無くなってきた。
なので病院で診察を受けて薬をもらうことは必須で、もし同年代で滲出性中耳炎を患っている方にアドバイスすることがあるとすれば「自分に合う医師を見つけるのが一番重要」という言葉を送らせていただく。
滲出性中耳炎の急性症状が起きたときに効果的なのは、何を置いても前項で述べた 「タリビッド点耳薬」だと私は実感している。医師の処方箋が必要な薬である以上、急性症状が起きたときに快くこの薬を処方してくれる医師が、私には何よりも必要なのだ。
しかし、問題なのは「自分に合う医師を見つけられていない場合」である。
先述したが、私はある時期に居住していた地域の耳鼻科個人病院でヒジョーに高圧的な医師の診察を受けたことがあり、そのトラウマで病院に行けなくなったことがあった。
日に日に悪化していく耳だれと痛み、しかし「タリビッド点耳薬」は医師の処方箋なしでは入手することができない。
そんな状況で、私がインターネットで検索して得た有益な情報がひとつあった。原沢製薬 の「パピナリン点耳薬」である。
市販薬で唯一「中耳炎」に効くと謳っている点耳薬である。藁にもすがる思いでこの薬を購入しようと思った。
同居している家族が副都心に通勤しているので、帰りに薬局で買ってきてもらうように頼んだものの、これがまたどうして売っていない。最寄り駅の薬局でも売ってなかったとのこと。
そしてどちらの薬局でも「パピナリンという耳の薬をください」と店員さんに尋ねたところ「え?ナリピタンじゃなくて?」と言われたらしい。パピナリンは認知度が低い薬のようだった・・・。
実店舗で購入することができたら一番早いと思ったのだが、売ってないものは仕方がない。というわけでインターネットで購入することにした。
私が絶大の信頼をおいているおいていた『ヨドバシ.com』で1980円で購入。(2023.08.20訂正)
訂正の理由は、ここのところ梱包に難があると感じることが多いため。
パピナリンは翌々日に届き、説明書をひととおり読んでさっそく使ってみた。
説明書の使用上の注意欄には「医師や薬剤師に相談すること」として「鼓膜の破れている人」という記載があります。なので、私のように鼓膜に穴が開いている場合は本来は使用前に相談しなければいけないのだと思います。
・・・が!医師に相談できる環境にあったら最初からタリビッドを処方してもらうわけで・・・。
ということで、何があっても自己責任という言葉を胸に抱いて使用してみました。
結果的に鼓膜に穴が開いていることによる影響は特に無かった感じでしたが、一応補足して注意喚起しておきます。
パッケージには薬の入った瓶の他に綿棒とスポイトが付属しており2024年8月26日現在、綿棒とスポイトは付属していないようです(2024.08.26訂正)、薬瓶からスポイト(or綿棒)に薬液を吸い上げて点耳(or塗布)するという仕組みである。
説明書に書いてあるとおり薬瓶をよく振って、フタを開けた時に私は衝撃を覚えた。く・・・くさい!
何度もしつこく言って申し訳ないが私は感覚過敏なところがあり、特に嗅覚は群を抜いて過敏である。藁にもすがる思いで無かったら速攻で廃棄する勢いの匂いが鼻を通り抜ける。
一瞬ひるんだが、背に腹は代えられない。私は数日耳だれと痛みと熱で寝込んでいるのだ。この状況を何とかしなければ!
意を決してスポイトに入れた薬を見てみると、なんだか油っぽい薬で薬効成分と思わしき黄色い部分と油部分とで早くも分離が始まってしまっていた。よく振ったのに!
もう時間はかけられない!と、思い切って耳だれの出ている方の耳を上にして横になり、スポイトの中の薬液を注入して10分待つ。
終わったら薬を入れた方の耳をティッシュで押さえて下側にして横になり、薬と耳だれを排出する。
ティッシュを見ると黄色くなっているが、これが薬液の色なのか耳だれの色なのかは区別がつかない。たぶん両方であろう。
とにかく薬液の匂いが気になるので、綿棒で外耳道に付着した薬液も拭っておく。
正直、薬液の匂いと謎の油っぽさによる不安が大きくて、本当に効くのだろうかと不安が大きかった。
しかし、そんな不安をよそに、気になる効果のほどはそれなりにあった感じがした。
5日間ほど朝晩に薬を点耳してみたが、症状は5割ほど良くなった感じだった。明らかに耳だれの量は減っていた。
しかし、この時は薬を使うまでにあまりにも症状が悪化しすぎていたために完治には到らなかったのかな、と思う。
急性症状が発生した初期にパピナリンを使用していたら、そこまで悪化せずに治ったかもしれない、と思わせるくらいの効果はあったように感じる。
しかししかし、この薬に対する私の嗅覚が限界を迎えたこともあり、結果的に私は近所の耳鼻科をインターネットで検索して診察を受けに行くことにした。
その時に行った病院の医師がとてもやさしく、今もかかりつけの病院となっている。
病院選びに関しては、私は近所に知人も友人も居ないためインターネットの口コミを参考にしています。
いろいろな病院口コミサイトなどもありますが、私は現在一番信頼できる口コミはgoogleクチコミだと思っているので、とにかく「やさしい医師が居る」という情報が複数書きこまれている病院を探しました。
最終的に私が行くことにしたのは昔ながらの古い個人病院ですが、googleストリートビューで病院の外観を見てみたら、建物は古いけど病院の入口側にたくさん植物や花が植えられていたり、レトロな外灯が付いていたりして外観が素敵だったことが決め手になりました。
外観や置かれている小物などから、自分とセンスが合うか合わないかを見るのも実はけっこう重要なのではないかな・・・と思います。
ちなみにこの「パピナリン」の匂いは、私の主観で申し上げると「水彩絵の具」の匂いが強くなった感じである。
同居している家族にも嗅いでもらったが「そこまで気にならないかなあ・・・」という感想だったので、嗅覚が過敏でない方にとってはそこまで気になる匂いでは無いのかもしれない。こればっかりは個人差があるので何とも申し上げにくいが、ご参考までに。
もちろん病院で診察を受けてタリビッド点耳薬なり抗生物質の飲み薬なりを処方してもらうのが一番良いに決まっているが、様々な事情でそれが適わない場合は、この「パピナリン」に頼るのも有効な手段のひとつだと思う。少なくとも私にとっては、一定の効果があったので。
滲出性中耳炎との付き合いが長くなってくると、どんな状況だと急性症状が起きやすいかも少しわかってくる。
私の場合は鼓膜に穴が開いているので、医師からは「穴を通じて水が鼓膜の中に入る」ことが一番の原因ではないか、と言われることが多い。
しかし耳に水が入らないように常日頃より注意を払っているので、外部から水が侵入するという原因にはあまり思い当たるフシが無い。
あくまでも主観でしかないが、体感としては体の内部にある水分の影響を強く感じている。
たとえばベッドで横になりながら泣いた場合などは、次の日に確実に急性症状が起きる。
体を起こした状態で泣いた場合でも、泣いた後に顔の角度をいろいろ変えて副鼻腔に入り込んだ涙や鼻水をしっかり外に排出しないと、急性症状が起きる確率が高まってしまう。
泣いた後に発生するこのような処理のことを考えると手間がかかるため、私は気軽に涙を流すことができない人間になってしまった。
あとは、飲み物を飲んでむせた後に鼻の奥に入った液体をしっかり排出したり、顔の片側に体内の水分が偏らないように片側ばかりを向いて眠らないようにしたりといったことに気をつけることで、急性症状の起きる確率が減っているように感じる。
もちろん個々の体質によるところも大きいとは思う。私は元来むくみやすく、膿や老廃物も溜まりやすい体質なので、その影響が強いのかもしれない。なのでこのコツは同じような体質の方にしか参考にならない可能性もある。
滲出性中耳炎をインターネットで調べてみると、大半の人はこどもの頃に完治するようである。しかし私のように完治しないまま大人になると、一生付き合っていくことになると思う。
うんざりするけど一生付き合っていくしかないので、自分なりのコツをつかんで上手く付き合っていきましょー。